●ハム、ウインナーソーセージ
肉をピンク色に保つ毒性物質、亜硝酸Na
牛肉や豚肉には、血液色素のヘモグロビンや筋肉色素のミオグロビンが含まれています。そのため、赤っぽい肉色をしているのです。ところが、それらの色素はしだいに空気中の酸素と結合(酸化)して、黒く変色していきます。ですから、牛肉や豚肉を冷蔵庫に入れておくと、黒ずんでしまうのです。
一方、ハムの原料も豚肉です。したがって、時間の経過とともに黒ずんでいくはずなのですが、市販のハム製品はそうではありません。いつまでたっても、美しいピンク色をしています。なぜなら、発色剤の亜硝酸Naが添加されているからなのです。亜硝酸Naは反応性が高いため、ヘモグロビンやミオグロビンと反応して、安定したピンク色の色素に変化します。そのため、いつまでたっても黒ずむことがないのです。
本来ハムを作るには、とても時間と手間がかかります。「塩せき」といって、塩を溶かした水に肉を何日間も浸して、さらにじっくりとくん煙(えん)しなければなりません。「塩せき」はハム作りでもっとも重要な工程で、肉に塩がしみ込んで保存性が高まり、味もよくなります。十分に「塩せき」をするには、一般に一週間以上必要とされています。
しかし、これでは大量生産をすることはできません。そこで、塩水を注射器のような機械で肉に注入するということが行われています。これで大幅に時間が短縮できるわけです。この塩水には、たんぱく成分が溶かされていて、それも一緒に注入されます。市販のハムの原材料名を見ると、「乳たんぱく」や「卵たんぱく」などと表示されています。これがそうです。
これらのたんぱくを注入することによってかさ上げを図っているわけです。肉に対して数十%もの乳たんぱくや卵たんぱくなどが注入されています。市販のハムの多くは、水っぽくてしまりのない味がしますが、こうしたことが原因のようです。
(「がんになる29の添加物を食べずに生きる方法」)
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