●なぜ女性は高齢になっても元気で生きられるのか
男性は40歳過ぎに離婚すると、早死にすることが統計上明らかになっています。離婚しない男性に比べて寿命が約10歳も短くなっています。一方で女性は、離婚しても寿命はまったく変わっていません。そして女性の寿命は常に男性よりも長いのです。
なぜ女性は男性に比べて寿命が長く、高齢になっても元気で生きられるのでしょうか。
それは女性が先天的に免疫力を高めることができる「生き物」だからです。
私たちの身体には毎日5000個以上のガン細胞が出現しています。人間の身体は約60兆個の細胞で構成されていますが、そのうち約2%が新陳代謝などで毎日新しく生まれ変わっています。この今の瞬間にも莫大な数の細胞が生まれ死んでいるのです。これはたいへんな作業になるわけで、1細胞中にある30億文字分の情報(百科事典20巻分)を一字たりとも間違えないようにコピーしながら細胞は分裂し続けているのです。
このように天文学的な数字の作業の中で、ミスが起こらないわけがないのです。このとき、ごく一部の細胞にコピーミスが起き、ガン細胞が1日5000個以上出現するというわけです。
ガン細胞が「ガン」にならないようにしているのがTh-1細胞の免疫システムです。Th-1は私たちの身体を「動的」に維持するため、絶えず「できそこない細胞」を監視して殺しているのです。Th-1免疫システムの中で早期に活性化されガン細胞を攻撃する免疫細胞がNK(ナチュラルキラー)細胞です。
このNK細胞は他の免疫担当細胞と異なり、日常生活のちょっとした変化で簡単に活性が高まったり低くなったりします。楽しくポジティブな考え方をするだけで活性はすぐに高まります。適度な運動をするだけでも活性が上昇します。逆に嫌なことを経験したり暗い気分になるだけで活性は低下します。したがって、NK細胞を活性化すれば、ガンの発生を予防できるというわけです。
(「脳はバカ、腸はかしこい」)
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