ランナーズニー、その原因と予防
大腿骨外顆への繰り返しの摩擦が炎症を引き起こす。
●予防には筋肉の柔軟性が必要
いわゆるランナーズニーは、腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)といって、長脛靭帯に炎症が起こる病気です。腸脛靭帯は大転子から大腿骨の外顆を通り、脛骨の外側に付着します。ランニングにより膝関節を曲げ伸ばしすることで、腸脛靭帯が大腿骨の外顆と擦れるために炎症が起きます。
はじめのうちは、ランニング後に痛みを感じ、休むと治まります。症状が進むと、痛みは徐々に大きくなり、休んだだけでは治らなくなります。さらに重症化すると、膝関節の屈曲や伸展が困難となり、膝関節を伸ばしたまま歩行するようになります。
●腸脛靭帯炎の原因と治療
腸脛靭帯炎の原因は、ランニング時の下肢のアライメントやランニングフォーム、大腿の筋肉の柔軟性の低下です。したがって、下肢のアライメントを修正したり、ランニングフォームを変更したり、ストレッチを行って柔軟性を獲得したりすることが治療方法となります。
楽しいマラソンライフを快適に送るためにも、ランニングフォームのチェックを行い、大腿の柔軟性を十分に確保しましょう。
(「よくわかる膝関節の動きとしくみ」)
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