体を鍛えるとき、何にその筋力などを使うのか考えて鍛えたほうが効果的です。
ランニングの走力を上げたいなら、走って鍛えたいですね。
その方法として峠走などがあります。
「非常識マラソンメソッド」より抜粋。
●着地筋にダメージを与えて「超回復」させる
峠走の下りでは、平地より大きな着地衝撃が加わります。それによってレース後半まで衝撃に耐え続ける強い大腿四頭筋ができ上がるのです。
筋肉を発達させるには、強めの負荷をかけて、筋肉を構成する筋繊維をミクロのレベルでダメージを与える必要があります。峠走の翌日筋肉痛が出るのは、筋肉の破壊が起こっている証拠です。
休息すると、ダメージを受けた筋繊維が修復されます。そのとき筋肉は、次にまた強い負荷が来ても耐えられるように、確実に強くなっています。これが「超回復」と呼ばれる筋肉独自の現象です。この超回復の原理で、下り坂では筋力トレーニングを行ったように大腿四頭筋が発達するのです。
(中略)
「大腿四頭筋を鍛えたいなら、わざわざ峠に行かなくてもスクワットをすればいいじゃないか」。そう疑問に思う人もいるでしょうが、峠走とスクワットでは得られる効果がまったく違います。
スクワットでは、膝を曲げてお尻を落とし、中腰になった姿勢から、膝を伸ばすときに大腿四頭筋が鍛えられます。引き伸ばされた大腿四頭筋が短くなりながら、力を発揮するのです。これを短縮性収縮(コンセントリック・コントラクション)といいます。
それに対して峠走では、膝を伸ばして着地する寸前、大腿四頭筋は伸びた状態で膝をロックします。これはスクワットとは正反対に、筋肉が引き伸ばされながら力を発揮する伸張性収縮(エキセントリック・コントラクション)です。
筋肉のダメージは伸張性収縮のほうが進みやすく、あとで得られる超回復効果も大きくなるというメリットがあります。スクワットもよいトレーニングですが、ランニングの着地に耐える大腿四頭筋をつくる目的では向いているとは言えません。
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