●牛乳と成長と病気の関係
このところ、糖尿病患者の増加ぶりはとどまるところを知りません。
より深刻な事態は、低年齢化の傾向に拍車がかかっているということです。
かねてから、生後3ヶ月間に、乳児に牛乳ベースの調整乳を授乳すると、インシュリン依存型の糖尿病の発症リスクが高まるとされてきました。
牛乳には、糖尿病の誘因となりうるABBOSというタンパク質が含まれていることが確認されています。膵臓にある、インシュリン分泌β細胞には、このABBOSと酷似したタンパク質が存在しています。白血球はこのタンパク質を悪者ABBOSとして確認し、β細胞を攻撃して破壊してしまうのです。すると膵臓の働きが低下して、糖尿病を引き起こします。ABBOSを含む牛乳を多く飲めば飲むほど誤認の確立が高まり、糖尿病増加の引き金になるというわけです。
このことをふまえて、アメリカのバーナード博士は「幼児における糖尿病発症のリスクが解明されていないため、すべての幼児に牛乳を与えないようにすべき」とし、「母乳哺育の場合は、母親自身も乳製品(ヨーグルト、チーズなど)の摂取は避けるべき」と警告しています。
「スポック博士の育児書」でわが国でもおなじみのスポック博士も、「乳児および幼児のケア」の中で、母親たちには、赤ちゃんに母乳を与えるように提案しています。
また、ローマ大学がイタリアの9地域の小児について、牛乳摂取量に基づいた糖尿病発症リスクについて調査した結果、各地域の小児が摂取した牛乳の量と糖尿病発症リスクとの間には、88%の相関関係があることが判明しました。
88%の相関関係とは、「たばこを吸うと肺ガンになりやすい」とか「塩分を摂りすぎると血圧が上昇しやすい」とかいう事柄よりも、はるかに「密接で危険なつながり」があることを示しています。
このことは、日本で、昭和20年代後半から保健所で牛乳を勧め始め、昭和33年から学校給食に牛乳を導入して、牛乳神話ができあがったとともに糖尿病患者が激増し、しかもそれが低年齢化しつつある事実と見事に合致します。
(「医者いらずの出産&育児」)
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