ランニングをしていると気温の管理は重要です。
日本は季節によって30℃以上の気温の変化がある場合もありますので、その都度体を順応させた方が気持ちよく走れます。
●汗について
汗は、じわじわと流れ出るのではなく、10秒前後の周期で噴出するように出ます。視床下部にある発汗中枢から周期的に刺激が送り出されて、交感神経を介していっせいに全身の汗腺を刺激するのです。1回の噴出量はほぼ一定で、汗の量の変化はこの噴出する頻度が変化するために起こります。なお、手のひらや足の裏にある汗腺は精神の緊張によってもたらされるもので、運動や体温などの影響は受けません。
血液など生理食塩水の塩分濃度は約0.9%ですが、汗の塩分は導管で再吸収されて0.3%と薄くなります。訓練した人では約0.1%とさらに薄くなり、汗とともに失われる塩分量を少なくしています。
●暑熱順化(しょねつじゅんか)
暑い環境下で1週間ほど毎日練習を行っていると、暑さに強い身体に改善されます。これを暑熱順化と言います。改善されるものは、まず皮膚血流量の増加で、深部からの熱を表面へ移動しやすくさせ、熱放射を効果的に行ないます。また発汗閾値が低下して、運動や体温上昇でただちに汗が出始めるようになります。また発汗量が増加して、大量の蒸発熱で冷却できるようになります。さらに汗の塩分濃度が低下して、血液中の塩分喪失を軽減します。暑熱順化は炎天下のスポーツ大会では非常に重要なことです。
(「ランニング障害解決事典」)
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