●急に、足の裏の前のほうが痛くなった。
足裏の指の付け根部分の痛みはモートン病が疑われます。診断は3、4趾間を足底から押すと痛むことや、前足部を横から握るように圧迫すると痛むことで判断します。痛みを我慢して走り続けていると慢性化して小さなしこりを触られるようになります。これが頑固な痛みの原因になる神経腫であり、押すと非常に痛いです。
モートン病とは第3趾と第4趾の間の足裏にピリピリした痛みが出る病気で、発見した人の名前から命名されています。
中年以降の女性に多く、歩行やランニングなど足底から刺激を受けて発症します。欧米では150年も前から報告されていますが、我が国では比較的まれな疾患とされています。明らかな誘因なく発症することもありますが、ハイヒールなどの自分の足に不適合な靴をはいた後に痛みが出る場合が多く、靴との因果関係が問題視されています。
足底に分布する知覚神経が、中足骨の先端付近にある靭帯を通過する部分で障害を受けて発症します。指へ通じる神経は各趾の間にもあるのですが、なぜ3、4趾間で障害を受けるかというと、この部位で内側と外側の足底神経の枝が合流しているため他の神経よりも太くて、圧迫を受けやすい、それと3、4中足骨間の可動性が大きいことなどが考えられています。
(「ランニング障害解決事典」)
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