向精神薬・睡眠導入剤の害。
●薬害にあったら……100%回復しない理由
禁断症状や後遺症について話すとき、残念ながらいつも最後はこの話になりますが、向精神薬で何らかの害をこうむったとき、その機能が100%元に戻ることはありえません。どんなに戻っても80%や90%であり、以前を望んでも満たされることはありません。
これは覚醒剤や麻薬をやってしまったら、失われた機能が全部回復しないのと同じことです。だからこそ向精神薬は罪深いのだということをまず理解してください。これを指摘するとみな非常にショックを受けられます。そんなことはないと認めない人、安易な「元に戻る」という意見を信じてしまう人もいます。しかし私が伝えないと伝える人がいません。
もし100%回復という奇跡を起こしたいのなら、私よりさらに詳しく勉強し、奇跡を起こしてくれることを期待します。それはありえない話ではないでしょうが、医学ではありえないという話なのです。よくテレビなどで見られる奇跡にも医学が貢献することなどまずありえません。
そしてもう一つ、最後は意志や根性も大事です。どれほどに勉強しうまく禁断症状を消そうと試みても、必ず出てきますし後遺症は残ります。繰り返し述べますが、禁断症状で体がつらい状況でも、さらに先に進むしか向精神薬地獄を越えるすべはないのです。
●デパス(睡眠薬・抗不安薬)
デパスは私が感じているかぎり、最も依存しやすく、麻薬に近い※ベンゾ系というイメージです。
知識もなく依存しやすい性格の人がこれを使いだすと、まずやめることができません。あっという間に1日量5mgや6mgに達する人も少なくありません。短時間作用型なので、薬が切れてくる感覚がとてもわかりやすいベンゾ系でもあります。
デパスを睡眠薬に使うことが精神医学を中心にあるようですが、愚か極まりない話でしかありません。飲むことで途中覚醒が増したりもしますし、酒を大量に飲んで寝るのとレベルは変わらないのです。ヤク中になりたいのが日本人のサガ、その「ヤク」の代名詞がデパスと言えるかもしれません。
(「心の病に薬はいらない!」)
※ベンゾジアゼピン(薬の種類)
ベンゾ系は正気を保たせたまま、人を極限まで不安にさせ、筋肉や体に作用するという印象があります。禁断症状として多いのが不安の増強、不眠、筋肉痛、頭痛、目の痛みなどで、その他にも多くの症状を呈します。
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