動きのあるストレッチ
●バリスティックストレッチ
反動を使うバリスティックストレッチは、スポーツ現場などのコンディショニングとして使われることが多いストレッチです。スポーツでは爆発的な力を出すために、筋肉をバネのように伸ばしてから力強く収縮させる必要があります。そのために反動を使ったバリスティックストレッチが、実際の動きに即しているのです。
ストレッチというトレーニングの段階で、実際の動きに近い動きを学習しておくと、いざそのような場面になったときにも、筋肉が適切に反応し、不意の怪我などを予防することができるのです。ただし、スポーツ現場でバリスティックストレッチを行うときにも、人に押してもらうのではなく、動きを自分でコントロールしストレッチを行います。そうすることで適切な伸張反射が生まれ、自然な動きを作り出せます。ラジオ体操も反動を使っていますので、バリスティックストレッチの一種といえます。
バリスティックストレッチは、ADL(日常生活動作)が確保された後に障害予防やパフォーマンスアップとして用いるのに適しているストレッチです。治療院で患者さんに対して用いるというより、健康増進やスポーツの現場でトレーニングの一部として用いるとよいでしょう。
(「クリニカルストレッチ」)
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