●グルコサミン
ダメージが大きい膝の痛みは治せない。
グルコサミンのサプリメントは、「関節をサポートする」、「元気に体を動かすために」などのうたい文句で売られています。
「グルコサミンは関節の軟骨組織で、体内でも作られるが、年齢とともに合成力が落ちていく。だから外から補いましょう」というのがこのサプリメントのコンセプトです。
サプリメントに使われている「グルコサミン」は多くの場合、カニやエビの殻を塩酸処理して作られたグルコサミンです。これらは人間の体内にあるグルコサミンとは異なるため、摂取したあとに、人間の体内にあるグルコサミン(Nーアセチルグルコサミン)に変換される割合がどのくらいなのかはよくわかっていません。
グルコサミンを摂取するなら、最初から体内の分子と同じNーアセチルグルコサミンで作られたものを選ぶ方が効率的です。
カニやエビの殻を微生物発酵させて作る「Nーアセチルグルコサミン」を原料に作られたサプリメントもありますので、使うならそちらをおすすめしたいと思います。
ただ、これを原料に使っている会社は少数派です。というのも、この成分は値段が高いのと、ちょっと生臭いという欠点があるからです。だから大量宣伝・大量販売のメーカーさんには好まれないのでしょう。
(中略)
本当に軟骨が壊れた場合は、栄養云々の話ではなくなります。整形外科のグルコサミンに詳しいドクターにうかがったのですが、軟骨は三層でできており、第一層は再生能力があるけれど、第二層、第三層は再生ができないそうです。
だからグルコサミンでなんとかなるのは、初期段階の、ちょっと違和感があるくらいの頃、あるいは予防措置として、です。
(「サプリメントの正体」)
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