●足の甲が痛み、少し腫れている
ランニング障害の中でも、足の甲が痛くなるというのは比較的少ないのです。しかし、腫れていて、痛みが引かない場合は、足の甲の中央部にある中足骨(ちゅうそっこつ)の疲労骨折の疑いがあります。
疲労骨折とは、骨がなんらかの力を受けてたわむことを繰り返し、その結果金属疲労と同様な疲労現象を起こして破壊(骨折)してしまうのです。足の周辺で疲労骨折を起こしやすいのは、中足骨や内、外のくるぶし、それに小さい骨の集まりである足根骨(そっこんこつ)などです。ただし、スネの太い骨や骨盤などでも疲労骨折は起こるので、繰り返し負荷を受けるあらゆる骨に起こるといっても過言ではありません。痛むのは骨折を起こした部分で、そこに強い負荷が加わると痛みます。日常生活動作では痛みは出ないのが特徴で、普通に歩くことはできますが、走ると痛むのです。
疲労骨折は治っていく過程と破壊されていく過程が混在しているため、骨形成反応が盛んに行われて、骨折部分は腫れることになります。中足骨の疲労骨折は別名、行軍骨折とも呼ばれ、昔は軍隊で無理に歩くことで起こす骨折といわれていました。
足のレントゲン撮影で容易に診断できるので、いつまでも痛みが続くようなら病院受診することをお勧めします。
(ランニング障害解決事典)
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