膝にある膝蓋骨(お皿)の下にある靭帯は、大腿四頭筋の力を効率よく伝える。
●膝関節は、脛骨(けいこつ)と大腿骨に構成された関節と、膝蓋骨(しつがいこつ)と大腿骨に構成された関節があります。
膝関節は、大腿骨と脛骨から構成される脛骨大腿関節と、大腿骨と膝蓋骨から構成される膝蓋大腿関節の二つで構成されます。膝関節を理解するためには、大腿骨、脛骨、膝蓋骨、それぞれに分けて見ていくとわかりやすいのです。
人体で一番長い骨である大腿骨には、内側顆(ないそくか)と外側顆(がいそくか)があり、これらの前面に膝蓋骨が接します。
脛骨には、大腿骨の内側顆、外側顆を受けるための内側顆、外側顆があります。また、脛骨の上の前面には、膝蓋大腿靭帯が付着する脛骨粗面(けいこつそめん)があります。
膝蓋骨は、人体で最も大きい種子骨(しゅしこつ)であり、逆三角形の形をしています。大腿骨と接する後面は、外側面と内側面とに分かれており、内側面はクッションの役目をする6mmにもなる軟骨によって覆われています。
膝関節は、脛骨の上に大腿骨が乗るような形のため、骨だけの構造ではすぐに外れてしまいます。そのため、膝関節が外れないように、靭帯が膝関節を守っています。主な靭帯には、膝関節の左右を守る内側側副靭帯(ないそくそくふくじんたい)、外側側副靭帯(がいそくそくふくじんたい)と膝関節の前後方向を守る前十字靭帯(ぜんじゅうじじんたい)、後十字靭帯(こうじゅうじじんたい)があります。また、膝蓋靭帯は、大腿四頭筋の力を効率よく伝えます。
(「よくわかる膝関節の動きとしくみ」)
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