●熟したバナナに注意
「タンニン」は、渋柿、お茶、ワインに含まれるポリフェノールの一種で「渋味」を出す物質ですが、摂りすぎると腸粘膜を障害し、リーキーガットを起こすことが報告されています。
渋味なので過量に摂取することはないと思いますが、渋いお茶、ワインの摂りすぎには注意してください(少量ならばお茶のカテキンのように健康増進をするポリフェノールもあります)。
このほかにも、熟したバナナやチェリーなどの果物から分離される「タウマチン様タンパク質」が細胞膜を通過することが、最近の研究で分かってきました。細胞膜を通過するということは、腸の粘膜細胞の中にも通過できる、つまりリーキーガットを引き起こす可能性があるということです。
また、バナナに関しては、ドーパミン、ノルエピネフィリンなどの神経伝達物質が豊富に含まれており、この物質がなんと腸内の害悪を及ぼす微生物叢(病原性大腸菌、赤痢菌、サルモネラ菌)の増殖を促す作用を持っていることも分かっています。熟したバナナには、リーキーガットを引き起こすサポニンも少なからず含まれているため、リーキーガットから害悪のある微生物が血液中に入れば、内毒素血症および慢性炎症を引き起こします。
したがって、現在自己免疫疾患のある人に限っては、バナナなどの熟した果物は避けたほうが無難でしょう。
(「間違いだらけの食事健康法」)
※リーキーガット
腸(ガット)の粘膜の間から物質が漏れ出す(リークする)ことから、この状態を「リーキーガット」と言います。
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