●少量にした方がよいオリーブ油
オリーブ油はコレステロール低下作用があるような話になっていますが、たとえあったとしても一過性のはずです。そして、コレステロールを下げることが、健康増進につながるわけではありません。コレステロール値は高い方が長生きなのです。
フランスは北部に比べて地中海地方の心臓病が少なく「フレンチ・パラドックス」と呼ばれています。
これを、地中海地方ではオリーブ油や菜種油を食べている結果だとする報告もありますが、私は地中海地方で魚介類が多く食べられている結果だと思います。
日本以外にアイスランドや上海でも魚を食べる人が多く、これらの国・地域ではおおむね心臓病は少なく、長寿です。
オリーブ油は、動物実験で用量依存的に発癌促進作用を示します。エネルギーの6%でも有意に発癌促進作用を示すのですから、オリーブ油を愛用する家は、量を考えてみる必要があります。
使うにしても、できるだけ少量にした方がよいでしょう。
ちなみに日本人は平均して、油脂の総摂取量はエネルギーの25%ですが、若い人は30%に近づいています。
(中略)
カナダのグループは、オリーブ油の脳出血促進作用を見つけました。脳卒中ラットの寿命を短縮するのです。私のグループも確認しています。
このようにオリーブ油の悪い面は、ちゃんとした論文になっているにもかかわらず、一般の人はほとんど知らされていません。
オリーブ油は健康に良いとするイメージがメディアを席巻しているからです。オリーブ油の流通に力をもつ国際的なグループの力が強大なのです。
(「本当は危ない植物油」)
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