●前立腺癌が増えている原因は?
かつては欧米型の病気と思われていましたが、食生活の変化に伴い、わが国でも前立腺肥大の人が増え、前立腺癌になる人も増えています。
私たちの研究では、前立腺癌は植物油に含まれる「リノール酸」、「アラキドン酸」などのオメガ6群が促進し、魚油などに含まれる「DHA」や植物油に含まれる「α-リノレン酸」などのオメガ3群が抑制します。
ところが欧米で、血漿のα-リノレン酸(オメガ3)のレベルが高い群ほど、前立腺癌が多いという調査結果が、くりかえし報告されています。
しかし我々の実験結果では、α-リノレン酸の多いシソ油・エゴマ油は前立腺癌のほか、大腸癌や腎臓癌などの発癌を抑えますので、α-リノレン酸という脂肪酸が前立腺癌増加の原因とは考えられません。
そうすると、欧米人の食べている油脂でα-リノレン酸が多いのは、カノーラ菜種油、ついで大豆油であり、いずれかが前立腺肥大→前立腺癌の過程を促進しているのではないかと疑われてます。
欧米人の前立腺癌の指標となる、血漿リノレン酸レベルを上げているのは、「カノーラ菜種油」である可能性が最も高いと、私は推測しています。
カノーラ油種に含まれる、微量成分の影響ではないでしょうか。
(「本当は危ない植物油」)
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