●カノーラ菜種油は世代を超えて影響を与える
私たちの実験からは、その後もカノーラ菜種油の素性が次々に明らかになってきました。
そして次に行った実験は、その毒性が世代間に、世代を超えて影響を与えるものかどうか調べることでした。
このことは、脂質栄養学の重要なテーマのひとつです。油などに含まれる脂溶性の微量成分は、細胞膜に溶け込みやすく、細胞核からDNAにまで影響を与え、さらに母親の胎盤や母乳を介して、胎児、新生児にも影響を与える可能性が大きいからです。
つまりこのことが分かると、現代の「第二世代の植物油漬け」の本質がいかに根深いか、問題が深刻かということが見えてきます。そして、さらに何世代も何世代も続くということが問題なのです。
(中略)
それはなぜかというと、先ほども言いましたが、カノーラ菜種油に含まれる毒性物質は、油に溶けている脂溶性の物質です。
脂溶性の物質は細胞膜を通過して、胎児に移りやすく、体に蓄積しやすいのです。また脳に移行しやすいという特徴もあります。
カノーラ菜種油の寿命短縮因子は明らかに脂溶性(ヘキサンという有機溶媒に可溶)であり、次世代にまで影響を与えたものと理解できます。このことは、現代の精子数の減少を考える上でも重要なヒントを示しています。
「性ホルモン」など、大事なホルモンには脂溶性の物質が多いのです。つまり親の世代からの「植物油漬け」の影響が、今現在、現れてきていると考えてもおかしくないのです。
ホルモンの働きとバランスは非常に重要です。これは、自然界の摂理で決まっているものです。長い年月をかけて人類が培ってきた安全のための身体の摂理なのです。
それが、今、狂い始めているのではないでしょうか。それは、「カノーラ菜種油などの超大量摂取」という現実から起こり始めているかもしれないのです。
(「本当は危ない植物油」)
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