植物油脂が体によくない。
「本当は危ない植物油」より抜粋。
製薬会社が利益追求のために、倫理にもとる行為をしている場合があまりに多いことを知ったのです。
食品には、「根拠のない効能・効果」を示唆しているものがあるのは以前から知っていました。
しかし食品はともかく、まさか人の命を救い健康増進に使われる薬の一部に(すべてといっているのではありません)、データの改ざんや隠蔽など、犯罪的な要素が含まれているとは思いもよりませんでした。
なぜそうなるか。「企業の利益追求」それだけです。
そして、御用学者の存在が明確に見えてきたのです。企業は金銭的にバックアップして御用学者を育て、学会を支配させ、あるいは学会を作らせ、そこから発信される情報を毎日のようにメディアに乗せ、意識させない手段で人々を操っているのです。
真実を知らされていない一般の人が「そのような薬や食品」を進んで買い、チェックするべき国は大企業に甘く、ここに合法的な、しかしマフィア的な利益追求がなされているのです。
最悪なのは、「必要もないのに過度に投与されるコレステロール低下剤」の問題を含めて、「コレステロール低下医療」をめぐる問題でしょう。
私は「脂質生化学者」として研究生活を始めました。これは自然科学の一分野ですから、真実か否かがすべてです。
その延長として、動物実験の結果と疫学的な観点(人での調査)に基づいて、健康に良いあぶら、悪いあぶらの判定をしてきました。
しかし残念ながら、私のグループが発表した、企業に都合の悪い論文はほとんど無視されています。
社会に大きな枠組みがあって、私たちはそれを変えることはできていないのです。
食用油脂の問題は、畜産業と深く関わっています。肉、卵、乳製品などを安価に供給するためには濃厚飼料が必要であり、タンパク質、エネルギーの供給源として適した油糧種子(大豆、菜種、コーンなど)が選ばれました。
私たちが今あふれるほどに使い、食用にしている油脂は、何とその副産物なのです。
余った油を捨てるわけにはいきません。代替エネルギーとしての利用には限界があるため、どうにかして人に食べさせようとしています。これが現状です。
多少、「植物油脂が体によくないようだ」という知識が広がっても、食品の表示をあいまいにすることによって、眼をくらませているのです。
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