●その薬は本当に必要なのか?
頭痛がする、胃が痛む、なんだか風邪っぽい……。そんなとき真っ先に考えるのは、
「薬を飲まなくちゃ」
「病院に行って薬をもらおう」
ということだろう。体調を崩したら、病気になったら、薬を飲む。それが一般的な常識になっている。実際、病院に行けば必ずといっていいほど、何かの薬を処方してくれる。それを飲むことが”安心感”につながることも確かだ。
しかし、本当に薬は必要なものなのだろうか?もっと踏み込んでいえば、病気は薬を飲まなければ治らないのか、病院ではいつも必要不可欠にして適切な薬が処方されるのか、私は大いに疑問を持っている。
大胆にいってしまえば、病気を治すためと考えて飲んでいる薬の「9割はいらない」というのが私の薬に対する基本的な考え方である。もちろん、どうしても薬が必要なケースはある。しかし、それはわずか1割程度に過ぎない。
薬を飲みすぎている、薬に頼りすぎている、というのが現代人の病気とのつきあい方の特徴だといってもいい。無視できないのは、それがかえって健康を損なうことにもなっているということだ。では、普段から薬を飲みつけていると、どういうことが起こるのか?
本当に薬が必要なときに、その効きが悪くなることが多いのだ。滅多に薬を飲まない人がここぞというときに服用すれば、薬は本来の働きを十分に発揮してくれる。ところが、むやみに薬を飲んでいる人は、その「ここぞ」に思うように働いてくれない。その結果、薬の量が増えたり、より強い薬を使うようになったりして、健康にも悪影響を及ぼすことになるのである。
薬のもっとも正しい使い方は、いうまでもないが、持っている効果を十二分に発揮させることにある。その意味からすれば、現状はほとんどの人が”間違った使い方”をしている、といっていいかもしれない。
正しい使い方のカギは「栄養」にある。体に必要な栄養を過不足なく、さらにバランスよくとる。そのことで病気に強い体になる。それまでは「ちょっと頭が痛いから、薬を飲もう」「また、風邪ひいちゃった。病院へ行こう」といったことがたびたびだった人が、頭痛知らず、風邪知らずの体、つまりは「薬のいらない体」に変わっていくのである。
(「薬がいらない体になる食べ方」)
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