●コレステロールが気になるので、卵は一日1個にしています。


僕が「朝食に卵を2~3個食べるといい」と言うと、ほとんどの方からこの反応がきますが、コレステロールは太る、体に悪いというのはまったくの誤解!


コレステロールは細胞膜やホルモンを作る材料となる大事な栄養素です。でも、コレステロールが血管に留まると、動脈硬化や心筋梗塞のリスクが高まるということが知られていますよね。しかし現在では、コレステロールの摂りすぎが病気の原因という説には、否定的な意見がほとんどです。最新の研究によると、血糖値の急激な上昇や活性酸素による血管の炎症が起こると、肝臓が血管を守るためにせっせとコレステロールを作って血管に送るという事実もわかっています。わかりやすく言うと、コレステロールはさながら絆創膏と同じ。傷口を治そうと血管に張りつく働きをします。傷口(炎症)がある限り、肝臓が絆創膏を何枚も貼り続けるよう指令を出すので、結果的にコレステロールが血管を塞いでしまうのです。


そもそも、コレステロールを含む食品を食べて、血中のコレステロール値が跳ね上がるという科学的根拠はありません。コレステロールの分子は大きいので、体内にほとんど吸収できず、不要な分は排出されてしまうからです。遺伝的にコレステロールを代謝できない人などの例外を除けば、卵などはいくら摂っても大丈夫なのです。


むしろ避けるべきは、コレステロールを含む食品ではなく、血管にダメージを与えて結果的にコレステロール値を増やしてしまう食品ーー糖質の多い食事やトランス脂肪酸などの悪い油。例えばフライドポテトなどの揚げ物、マヨネーズ、加工食品などは活性酸素を増やして血管を傷つけ、肝臓にコレステロールを作らせる原因になってしまうのです。


つまりコレステロールを恐れて卵を控えるなんてナンセンス!素晴らしい栄養素を豊富に含んでいますから、積極的に摂ってください。

(「老けない人はやめている」)




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