洗顔料

●洗顔料が肌のたるみを作っている


多くの女性が悩む肌のたるみ。糖質の摂りすぎによる”糖化”がたるみを招くというお話をしましたが、それ以外に、日々のスキンケアによってたるみを加速させている場合があるのです。


まず、肌のハリに関わるのが皮膚の製造工場である真皮に存在するコラーゲンとエラスチン。「肌はコラーゲンが大事」と思っている方も多いかもしれませんが、それ以上に大切なのがエラスチンです。エラスチンはベッドのスプリングのような役割をしていて、ネットのように張り巡らされたコラーゲンにコイル状に絡みつくことで肌の土台を支え、ハリや弾力を生み出しています。そのスプリングがゆるみ、コラーゲンを束ねる力が弱まることでたるみは起きるのですが、実は洗顔がエラスチンを傷める大きな原因のひとつになっているのです。


それは、洗顔料に含まれる界面活性剤。洗浄力を高めるため泡立ちをよくする成分で、主に固形石鹸には水酸化ナトリウム、液体石鹸には水酸化カリウムという石油系の合成界面活性剤が使われています。界面活性剤は、本来は混ざり合わない水と油を結合させるために使われていて、その性質を利用することで油を含む汚れも落とすことができるのですが、問題なのはたんぱく質を分解する作用があること。強いものだと皮膚を溶かして体内に浸透してしまうのです。


洗剤で手荒れしたり、かぶれたりするのもこの界面活性剤のせいだと言われています。中でもラウリル硫酸ナトリウムは非常に毒性の強い薬品。工場などでは扱う際に、ゴーグルとマスクを必ず着用し、窓を開けて換気し、植物などもすべて室外に出す、といったルールがあります。少量とはいえ、それを毎日肌に塗りたくっているわけですから、そのダメージは推して知るべし。工場の清掃用にも使われるほど汚れを落とす洗浄力が強いので、必要な皮脂まで溶かされて肌は乾燥しますし、洗顔料に含まれている他の成分と結びつくことで、エラスチンまで破壊してしまうのです。


肌をきれいにするために一生懸命お手入れしていたはずなのに、これではまるで逆効果!日本では、ラウリル硫酸ナトリウムは洗顔料、シャンプー、歯磨き粉などに幅広く使われていますが、その害は専門家の間では広く知られ、ドイツなど使用を禁止している国もありますから、少なくともラウリル硫酸ナトリウムの入っていない商品を選びましょう。

(「老けない人はやめている」)




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