(「間違いだらけの食事健康法」より抜粋)
●ベジタリアン、ヴィーガンは肉類に多い必須ビタミンが欠乏
ベジタリアン、ヴィーガンの食事で欠乏するのは、ビタミンB12だけではありません。ビタミンB6(ピリドキシン)、ビタミンDといった重要なビタミンも欠乏します。
ビタミン6は、神経伝達物質や赤血球の生成、免疫系の働き、など重要な働きをしています。そのため欠乏すると、貧血、末梢神経障害(しびれ、麻痺)、皮膚・粘膜異常、うつ病、膵臓ガンなどが起こります。その欠乏によって心臓血管疾患の危険が高まります。
このほかにも、ビタミンB6は植物に含まれる「グルコサイト」という物質と結合して存在していますが、このグルコサイト(ピリドキシン・グルコサイト)はビタミンB6の吸収を75~80%も妨げることが分かっています(食物繊維があると5~10%の吸収が妨げられます)。
つまり、植物性の食べ物を摂取した場合のビタミンB6の吸収率(生体利用率)はたったの5分の1程度しかないことになります。一方、肉類では含有するビタミンB6は100%吸収されます。
(中略)
また、過剰な全粒穀物の消費は、私たちの体の細胞でのビタミンDの代謝にマイナスに働きます。2011年に英国の2107人名(1388人の肉食、210人の魚食、420人のベジタリアン、89人のヴィーガン)の白人男性、女性を対象としたビタミンDの血液濃度を調べた研究があります。
ビタミンDの血液濃度は肉食で最も高く、ヴィーガンやベジタリアンが最低でした。ビタミンDは骨代謝だけでなく、慢性炎症を抑え、免疫系を強化する強力なホルモン作用を持っています。
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