●胆石はリーキーガットのアラーム
リーキーガット(腸(ガット)の粘膜の間から物質が漏れ出す)→慢性炎症によって引き起こされる慢性病は、自己免疫疾患やガンだけではありません。粘膜からの消化酵素が不足するため、タンパク質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラルといった栄養素の吸収に障害が出てきます。
特に腸にダメージを受けると、小腸から出されるコレシストキニン(CCK)というホルモンが放出されなくなります。
コレシストキニンは、胆嚢に胆汁を、膵臓に消化酵素を放出するように働きます。胆汁や膵臓のリパーゼのような酵素は、主に脂質とタンパク質を消化するものです。三大栄養素のうちの2つが吸収されにくくなるのです。
問題はそれだけにとどまりません。胆汁が出ないとビタミンA、D、Kなどの脂溶性ビタミンも吸収されません。それに伴ってミネラルの吸収率も低下します。せっかく栄養価が高いものを食べても腸を素通りするか、消化されずに異物として認識され、抗原抗体反応を起こしてしまうことにもなりかねないのです。
また胆汁が停滞すると胆石ができます。胆石は、痛みを伴うため、手術で簡単に取り除いてそれでよしとされますが、じつは胆石こそ、リーキーガットが起こっているというアラームなのです。
(「間違いだらけの食事健康法」)
コメントをお書きください