●輸血を検証する
大利権が絡んだ血液医学治療と称するものがある。
それこそが「輸血」だ。この問題はもっと深く取り上げられねばならないと思う。
輸血拒否といえばエホバの証人が有名だが、もし彼らのいうことが科学的にも正しかったとすれば人々はどう思うだろうか。これは決してオカルトな話ではない。しっかりとした本当の医学によって証明できる事柄なのである。
私は知人の救急専門医にこのことを聞いてみたことがある。彼は輸血全否定とまではいかなかったが、現行の厚生労働省などが策定した輸血マニュアルでは、失血している救急患者はむしろ悪くなることを教えてくれた。
救急の世界できちんと勉強したものであれば、救急時は血が薄いほうが人体への弊害が少なく、蘇生率や治癒率が高いというのだ。そしてその輸血すべきかどうかの境目は永遠の議題だが、現行の基準は高すぎてお話にならないというのだ。
私はこの話を最初信じることはできなかったが、調べるにつれて真実に近いことがわかってきた。
血液に関することとなると、どうしても千島学説が出てきてしまうが、その学説を紹介する一冊の本からここでは要約して紹介しよう。「間違いだらけの医者たち」(忰山紀一)である。
同書によると、純粋に医学的な見地から判断し、輸血を避けて代用液を使用して成功している例が、外国では多数報告されているという。ベーリー博士は、「出血による赤血球の激減は、生命をおびやかすものではなく、代用液のほうが血しょうや血液そのものの輸血より実際に有効である」と述べる。
A・J・シャドマン博士は、「私は二万例以上の外科手術を行ってきたが、輸血をほどこしたことは一度もない。私は普通の食塩水を多く飲ませただけである。そのほうがいっそう良く、また安全である。血を失ったどんな症例にもこれを使ってきたが、死亡例は一つもなかった。チョークのように血の気が失せ、石のように冷たくなっても患者は生きのびてきた」と報告している。
このように輸血を代用液にかえて成功した例はいくらでもある。なのに危険きわまりない輸血が、当たり前のように行われている。それは二リットルの血液を失えば、二リットルの血液を補充しなければならないという、間違った機械的な医学を信じているからである、と同書において、忰山氏は述べている。
1971年のアメリカの報告によると「輸血によって血清肝炎にかかるものが年間三万人、そのうち3000人ほどが死亡。潜在性のものを含めると年間10万人が輸血による血清肝炎にかかっているものと推定される」。
(「医学不要論」)
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