●「摂りすぎ」よりも「摂り方」が問題
現代食の「悪い脂」が病気を増やす!
脂肪、特に肉類に多く含まれる飽和脂肪酸は、今までコレステロール値を上げ、動脈硬化や心臓疾患を引き起こすとされてきました。
しかし、2010年のハーバード大学公衆衛生学部のメタ解析(過去に独立して行われた複数の臨床研究のデータを収集・統合し、統計的方法を用いて解析したもの)で、飽和脂肪酸は心臓血管疾患に影響を与えないことが報告されました。
狩猟採集時代には、人類は動物や魚介類から飽和脂肪酸を得ていました。現存している狩猟採集民族を横断的に調査した結果、狩猟採集時代の飽和脂肪酸の摂取割合は、全摂取カロリーの約10~15%程度と考えられます。
これに対して、現代では飽和脂肪酸の摂取のほとんどが加工食品と乳製品からになっています。加工食品、乳製品の増加に伴って、飽和脂肪酸の摂取量も現代では増加しています。つまり、問題となるのは飽和脂肪酸というよりも加工肉、乳製品などの加工食品なのです。
これらの加工食品は、精製糖、精製穀物、植物油、トランス脂肪酸、ナトリウム、硝酸塩など様々な人工添加物の混合物です。加工肉に含まれる硝酸塩は、高温調理によって発ガン性のあるニトロソ化合物に変化します。
繰り返しますが、脂質そのものではなく、脂質の主な摂取源になっているこうした加工肉、乳製品に問題があるのです。
(「間違いだらけの食事健康法」)
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