●肉食で尿酸値が上がらない理由
人類が肉食に適応したことによって起こった重要な代謝機能があります。それは、「肉類をたくさん摂取しても血液中の尿酸値を上げない」システムを獲得したということです。
タンパク質は、最終的に私たちの肝臓で尿酸という物質に変換されて排出されます。つまり、肉を食べることで尿酸値が上がることになるわけですが(血液中の尿酸値が上がると皆さんご存じの痛風になりますね?)、実際は肉類を摂取しても尿酸値が上がることはありません。進化の過程で尿酸値を生成する酵素(キサンチン・オキシドリダクテース)の活性が低下したためです。
また、腎臓からの尿酸の排出を高めることでも血液中に尿酸が貯まらないように工夫しています。
12人の痛風患者を対象に高タンパク質・低炭水化物の食事療法を行った介入研究では、7人の血液中の尿酸値が正常化し、痛風発作が著しく減少したことが分かっています。むしろ肉類の摂取によって尿酸値が下がるのです。
(「間違いだらけの食事健康法」)
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