●うつを遠ざける生活習慣
運動はしたほうがいい。運動して汗を流したあとの爽快感というのは、うつの状態の焦燥感とは対極にある感覚だからだ。意識して対極にある行動をするというのは、どん底の状態にあるときは、確かに難しいことではある。だからこそ、生活のなかの習慣として、運動を取り入れることを、あらかじめ意識しておきたい。
「気持ちが落ち込みそうになったら、とにかく外に出て散歩をしよう」
「気分をリセットするために、週に一度はスイミングに通おう」
それがストレスを解消することにつながり、落ち込む気分を引き戻してくれるきっかけになる、という気持ちで、運動を取り入れていっていただきたい。
とはいっても、ふだん運動はあまりしないという人もいる。ストレス解消の意識が運動に向かない人もいる。そんな人にぜひおすすめしたいのが、食後の散歩だ。
散歩は食前では意味がない。食後しばらく経ってからでも効果はない。食後、箸を置いたら靴を履く。そのタイミングで散歩することに、運動の意味と、効果がある。
食事をすると血糖値が上げることはすでに述べた。血糖値が急激に上がりすぎること、上がりすぎた血糖値が急激に下がることが問題だともいってきたが、この上下を極力なだらかにもっていくことが、精神状態を安定させることにつながる。
その状態を、運動でサポートできるのが、食後の散歩というわけだ。血糖値が上がっている状態のときに筋肉を動かすと、そのときに使われる糖はインスリンを必要としない、あるいは少なくてすむのだ。散歩の効果はここにある。
日常的に、食後のあとを習慣にするのはそう簡単ではないかもしれない。ただ、ものは考えようだ。朝食を食べて出社するなら、一駅を歩いて電車に乗る。昼食は会社から少し離れたところで摂って、会社まで散歩気分で帰る。夕食後は、コンビニまでミネラルウォーターを買いに行く。そんなちょっとした”散歩”を生活のなかに組み入れてみてはいかがだろうか。
(「うつ」は食べ物が原因だった!)
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