●がんを防ぐにはどうしたらいい?
がんを防ぐ方法ですが、簡単に言うと、遺伝子を狂わせる「負のベクトル」を減らしていくということであり、その具体的な方法としては、危険性の高い化学物質を摂取しないようにするということなのです。
これまで述べてきたように、私たちは空気、水、食べ物とともに有害化学物質を数多く摂取しています。しかし、空気中に含まれる発がん性物質を摂取しないようにするというのは、なかなか困難です。
また、水道水に含まれるトリハロメタンなどの発がん性物質を避けるというのも、難しい面があります。ちなみに、浄水器を付けてトリハロメタンを除去したり、水を沸騰させたりしてそれを蒸発させるということはある程度できますので、実行していただければと思います。
そこで、食べ物に含まれている発がん性のある、あるいはその疑いのある化学物質をどうするか、ということがポイントになります。まず問題になるのは、野菜や果物などの残留農薬です。農薬の中には、動物実験で発がん性が認められたものが数多くあります。したがって、それらを摂取しないようにすることは、がんを予防するひとつの方法です。
ところが、食品添加物と違って、残留の農薬の場合、食品に含まれているのかどうか、消費者にはわかりません。それらの情報が何も表示されていないからです。東京都健康安全研究センターでは、毎年都内で流通している農産物に対して、残留農薬の検査を行っていますが、おおよそ4割くらいから農薬が検出されています。ただし、厚生労働省が定めた残留基準値を超えて検出されるものはほとんどありません。
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