食物繊維

食物繊維(長尾周格)

植物性食品から摂るべき栄養素として真っ先に挙げられるのが、ビタミンCと食物繊維です。人を含む霊長類の一部とモルモットなどは、体内でビタミンCを合成できません。そのため食事からビタミンCを摂る必要があります。ライオンなどの肉食獣が野菜や果物を全く摂らなくてもビタミンC欠乏にならないのは、彼らが体内でビタミンCを合成できるからなのです。そしてもう一つの重要な栄養素が食物繊維です。そこで今回は、食物繊維のかしこい摂り方を書きます。

まず食物繊維とは、炭水化物のうち糖質を除いたものです。食物繊維もまた糖質と同じく主にグルコースがつながった形をしていますが、結合が強固なために人間が持つ消化酵素で分解し、吸収することができません。しかし腸内細菌は食物繊維を分解し、栄養とすることができるため、腸内細菌の細菌叢を良好に保つために必要とされています。特に大腸はその活動のエネルギーを腸内細菌が産生する短鎖脂肪酸から賄っているとされ、短鎖脂肪酸は食物繊維から作られるので、大腸の活動が正常に働くために必要な栄養素となっています。
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そんな食物繊維は植物性食品のみに含まれています。植物の細胞は動物の細胞と異なる特徴として、細胞壁をもっていますが、この細胞壁の主成分が食物繊維です。植物は筋肉を持っておらず、また体を支える骨格としての骨を持ちません。しかし植物がその形を維持していけるのはこの食物繊維があるからなのです。植物の体の殆どが食物繊維で出来ていて、その食物繊維はグルコースがたくさん連なったものだとさっき書きました。ですから植物は光合成で水と二酸化炭素からグルコースを作り出すのです。

食物繊維を多く含む食品として多くの人が思い浮かべるのが、サラダなどの生野菜ではないでしょうか。現代人は野菜が足りないなどといわれており、普段からサラダを良く摂っている人がいますが、残念ながらそれはあまり良い食物繊維の摂取方法ではありません。サラダの定番として最も良く摂られているのがレタスですが、レタス100gに含まれる食物繊維はわずか1.1gしかありません。これはとても意外ですよね。残念ながらレタスは非常に水分が多いので、食物繊維の摂取元としてはあまり好ましくはありません。一方キャベツはどうかといえば、同じく100g中1.8gですからレタスよりはましです。それでも成人の一日推奨摂取量である20gをクリヤーするためには、どれだけのキャベツを食べなければいけないのでしょうか。実は生の野菜というのは水分がとても多いため、食物繊維はあまり摂れないのです。ですからサラダは食物繊維の好ましい摂取元ではありません。

野菜から食物繊維を効率的に摂るためには、やはり加熱して嵩を減らして摂る方が良いでしょう。ゆでいんげん豆などは100g中13.3gも食物繊維が含まれますから、胡麻和えなどでいただくと良いでしょう。それでもやはり効率的な食物繊維の摂取方法として特にお勧めなのが、全粒の穀物です。全粒の穀物はどれも非常に食物繊維が多くなっています。玄米で(100g中)3.5g、燕麦(オーツ麦)10.6g、小麦12.2g、大麦15.6g、ライ麦16gとなっています。ただし穀物は炊いたりパンにしたりすると、逆に嵩が増えて相対的に食物繊維量が減ってしまいます。玄米なら炊いた場合は1.4gとなってしまうのです。小麦やライ麦などで焼いたパンの場合、全粒粉100%なら5~6gとなりますが、かなり癖が強いパンになります。それでも僕はパンは全粒粉100%のものしか食べません。

現代社会に生きる我々が最も不足しがちな栄養素である食物繊維は、意識してしっかりと摂るようにすることを強くお勧めします。
 

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